僕は電子書籍を出すようになって感じるようになったことが二つほどあります。 一つは恐怖、一つは責任。 これを感じるとまた次の世界が見えてくるのかな、と思います。 僕は自分の作品でお金をもらう事に、恐怖が訪れたのです。 自分の作品を卑下するわけじゃないけど、無料じゃなくて有料で配布する、という事が怖くなったのです。 ブログとかは基本無料で見れるし、だから品質が悪くても全然気にならないんだけど。 有料だとやっぱり気になっちゃうのですよね。 馬鹿にされないだろうか、とか批判されないだろうか、とか。 その金額に見合った作品か、とか。
出版社から出している本とかならまだ企画を通して編集者とかに見てもらって、 という色々な人が関わっているから何かあっても責任は自分だけに降りかからない。 でもセルフパブリッシングはそうもいかず。 知ってる人ならまあ品質が多少悪くても許されるかもしれないけど、知らない人がお金を出すわけだから。 怖くないわけないですよね。
そしてもうひとつは責任。 有料であるから手抜きはできない。かなり真剣にならないといけない。 お金をもらって作品を届けるプロなわけですから。 その時の自分の全力をつくす、そういう必要があるのです。 その感覚は会社で仕事をしてお金をもらうとは全然違います。 全責任が自分にあるのですから。
だから、将来パラレルキャリアとか、会社に縛られない生き方とかを考えている人はまず自分の作品を売ってみること。 そこに湧き上がる責任とか重圧を感じてみること。 僕はせいぜい数百円の作品だからともかく、数万円とかの規模になるとその責任とかは半端なくなるだろうし、小さなところでこの感覚を味わっておくとだいぶ後々楽になるのかな、と思いますよ。