リーベルGさんという方が書いているIT小説、罪と罰がここのところすごく考えさせられる展開になっている。 簡単な内容としては会社にやってきたコンサルが大きく会社を変えていく話なのですが、 そのコンサルチームに人生を狂わされた人が現れて、それについてなんとも考えさせられる内容。
与えられた仕事をそこそここなせるぐらいのスキルがあれば、平日の夜は家に帰ってビールでも飲みながらドラマを見たいし、土日は寝坊して、起きたら妻と子どもと一緒に、ラゾーナやコストコやイケアに行って買い物をする。行き帰りの電車の中じゃ、雑誌や小説を読むか、スマホのゲーム。
まずこれに関してはごもっとも。 できる人間、向上心のある人間はほんのわずかしかいないのは事実。 で、そういう人間を容赦なく切り捨てようとした、ってのが論点。 確かに努力しないでついていけなくなった、と考えると本人が悪いように見える。 のだけど。
勉強する時間を作る努力を怠った、と言われば、その通りだと認めざるを得ないわな。だけど、会社に命じられた仕事を一生懸命にこなし、サービス残業までして貢献してきた。マンションを購入し、住宅ローンに四苦八苦し、忙しい中でも少しでも家族との時間を作ろうと努力してきた。管理職になることがゴールだ、と会社から提示されてきたから、それを信じてがんばってきたんだ。そのキャリアパスでは、マネージャには技術力よりも、マネジメント力が重視されるとなっていたから、そのレールの上に乗ってきた。新しい言語を勉強するより、部下とのコミュニケーションの時間を重視してきたんだ
本当にこの人が悪かったのか?と言われると言い切れない部分もあるのですよね。 「これが当たり前、こういう道を進むべき」と世の中全てがそう思ってしまったら、 なかなかそれに反発する事ができないのかも。 お国のために戦うのが正義、と子供の頃から教えられてきて、 ずっとそれに従って、 50歳になったら今更そんな考えもっているなんて、と馬鹿にされる。 切り捨てられる。 むー。時代の被害者、とでも言うのか。 でもこういう話、きっと今後も出てくるのは確実でしょうね。 だから、必要なことは若者の当たり前を知る事か。 自分たちの当たり前と若者の当たり前はぜんぜん違うわけで、 そのうち若者の当たり前が世の中を支配する。 そしたら年寄りの当たり前は通用しなくなり、見捨てられていくと。 PS4も国内の売上が低迷っていうニュースを聞くけど、 これも今の時代、ゲームはスマホか携帯っていう当たり前を知らなかったからなのかなあ。 いつか他人ごとじゃなくなるような気がして、怖いですね。