『嫌われる勇気』を読んでみた

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何気なく行った本屋に飾られていたこの本、「嫌われる勇気」がなんか気になって読んでみました。
いやー、これはいい本でした。
かなり勉強になりました。

この本は個人心理学とも呼ばれるアドラー心理学の入門書。
あまり自分も知らなかったけど、ユングやフロイトと並ぶくらいの三大巨頭の一人らしいです。
カーネギーの本にもその思想が書いてあるし、コヴィーの7つの習慣も確かに読み終わってみると思想は非常に似ていますね。


フロイト心理学っていわゆる「原因と結果の法則」であり、
過去にAだったから現在Bってあるという考え方なのですが、このフロイト心理学では
すべてを目的ベースで考えます。
人は何かの目的に沿って生きていると。

つまり、過去にAだったからってのは関係なく、Bという目的を持っているから
その材料としてAを使ってしまう。
トラウマを明確に否定しているのです。

なるほどねえ。こんな考え方もあるのか。


そして、アドラー心理学は勇気の心理学であり、所有の心理学であり、使用の心理学。
つまり、何が与えられているかは関係なく、与えられたものをどう使う方が重要。
これまでの人生に何があったとしても、今後の人生をどう生きるかについて何の影響も無いと。
他人に合わせた人生ではなく、嫌われてもいいから自分の行きたい道を行く勇気を持とうと。

ほえー。これはなんか色々な人に見せたくなってきた。
けっこうトラウマが自らの足を止めている人も多いですからね。

この本はすべて先生と男性の会話形式で最後まで行くのですが、
男性が次から次へと反論していくのを先生が論破していく姿が非常に面白いです。

いいですか先生、目的論など詭弁であり、トラウマは確実に存在します!そして人は過去から自由になることなどできない!先生もお認めになったでしょう?我々はタイムマシンで過去に遡ることなどできないのだと。

他者が自分になにを期待しているのか、自分にはどういう役割が求められているのか、そこを判断するのはさほどむずかしくありません。他方、自分の好きなように生きることは、きわめてむずかしい。自分はなにを望んでいるのか?なにになりたくて、どんな人生を歩みたいのか?そんな具体像など、なかなか見えてこない。誰もが明確な夢や目標を持っていると思ったら大間違いです。先生はそんなことも分からないのですか?

わたしは単純な労働力の提供を求められているだけであって、そこで働くのが「わたし」であろうと「他の誰か」であろうと、あるいは「機械」であろうと、なんの関係もない。誰ひとりとして「このわたし」のことなど求めていない。そんな状態で、自分に自信が持てますか?自らに価値があると実感できますか?

いやー面白い。
300ページあるのだけど、一気に読んでしまった。


結局のところ人生の目的とかそういうものを考えちゃうと常に今が途上と思ってしまうので、
キーネーシス(現在進行と完了が分かれている)状態ではなく、エネルゲイア(現在進行と完了が同時)な状態であるべきなのですね。

目的をどこに置くか。頂上へ達することが目的だったらヘリコプターで向かって5分滞在すれば終わってしまう。そうではなく、山頂に辿りつけなくても登山そのものを楽しむ人生であれ、という考え方は素敵だなーと思いました。


それにしても、ちょっとこのアドラー心理学はしっかり勉強してみる必要がありそうだぞ。
来年こそ変わりたいと願う人、今の自分に自信が無い人は読んでみるべきです。

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