フレデリック・ハーズバーグという方がいる。
この人は、満足と不満足が同一軸上に存在しない、という理論を生み出した人なのです。
二要因性理論、と呼ばれています。
一言で言うと、不満足を解消しても満足にはならない。
満足の反対も不満足ではない、のですよ。
動機づけ要因と衛生要因
この満足に関わる要因を動機づけ要因と言い、不満足にかかわる要因を衛生要因と言います。
動機付け要因は別名モチベーターと呼んだりもします。
つまり、人がモチベーションを失ったとしても、それは不満足になるわけじゃないのです。
やる気がない=不満じゃないのですから。
そして衛生要因は別名ハイジーンファクター。
対人関係とか給与とかですかね。
これが足りなくなると不満を覚えますが、これが満たされていたとしても満足感は得られず、
ただ不満足を予防するだけにすぎません。
つまりのところ不満足を防止するものと満足させるものがそれぞれ別々に存在しているのです。
環境が良くてもモチベーションは上がらない
だから例えばGoogleのオフィスで働くとする。
あそこは職場の環境がものすごく良いらしいけど、だからと言って「よし、仕事するぞー!」なんてモチベーションは湧いてこないというわけなのだ。
夏休みに仕事や勉強やろうと思わないのもこれでしょうか。
そして給与とか福利厚生が良くなってもモチベーションは上がりません。
逆に環境が少しくらい悪くても、やりたい事ができるのならばモチベーションが上がると。
ベンチャー企業とかそんな感じですかね。
満足に給料も出せなかったりするけどやりたい事がたくさんできる。
まとめ
もし自分が不満を抱いていると思っても、その不満が解消したからといってモチベーションが上がらないってのを覚えておくと得ですよ。
給料が上がれば、室内の環境が良くなれば、それは不満足を解消させるかもしれませんが、満足しているという答えは出てこないので。
リーダー職、というか経営サイドにいる人はここらへんの知識を覚えておきましょうね。
とんちんかんなことするかもしれませんから。